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人が実質プログラムを書く時間はもうあまり残っていないのかもしれない [コンピューター]

 多くの人はあまり認識してないかもしれないが、AGIが完成すると言うことは、グログラムを書くという仕事が人間からマシンに移るということを意味する。「プログラムを書くプログラム」は現在でも存在するが、AGIが完成するということは、それが完全に自動化されることを意味する。マシンが外界とのインタラクションを通じて学習を行いながら、自らがプログラム・コードをより良いものへとどんどん書き換えていく。

 そういう意味では、人間が実質プログラムを書くという仕事を行える時間はもう余り残っていないのかもしれない。後、数十年と言ったところだろうか?AGIが自動で自らのコードを書き換え始める様になった時、人間のプログラマーのやる仕事は、恐らく、いかに良い初期条件のコード(つまり、その後の学習をいかにスムーズに効率よく行わせることができる初期のオリジナル・コード)をマシンに与えられるか?ということになっているはずだ。そしてその仕事自体も、最終的にはマシンに取って代わられる。

 最初の改編は、人間が与えたマシンの環境の中でのコードの書き換えになると思うが、その後マシンが賢くなっていくにつれて、環境そのもの(OSやプログラム言語そのもの)までも書き換える様になっていくだろう。必要ならばCPUやGPUなどのハードウエアそのものまでも自身で作っていく様になるかもしれない。

 日本のAI(ディープ・ラーニング)の若手の第一人者である、「松尾豊」さんが繰り返し言っていることの中に、初期の人工知能の時代からの基本テーゼがある。それは、「人間の知能がプログラムで実現できないはずはない」というものだ。これからの時代、AIを仕事にする人で、この信念を持っていない様な人はAIの仕事はしない方がいいのかもしれない。日本人はソフトウエアは自分達には向いていない、日本はこれからもモノ作りで生きていくんだと好き嫌いを言っている間に、プログラムを書くと言う仕事はなくなっているかもしれない。

 2017年度のU.S. News & World Reportが作成するBest Global Universities for Computer Scienceで、中国の清華大学が世界第一位になった。中国はコンピュータ・サイエンスの分野での世界上位100位までに、17の大学がランクインしている。(このほかに、香港の5大学とシンガポールの2大学が含まれるので、中国系だけで24大学になる。因みに、日本では東京大学の1校のみで、91位になっている。)2017年11月08日のブログに書いた、イスラエルが国策としてコンピュータ・サイエンスに最も力を入れていて、米国に次ぐハイテク産業の起業家の国になっていることを紹介したが、中国は後5年でAIの分野で米国を越すと言われている。

 中国では米国のGAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)に相当するユニコーン企業のBAT(Baidu、Alibaba、Tencent)なども育ってきており、既に普通の日本人の思っているような、ローテクや粗雑品の国ではなくなっている。国際的にも一帯一路構想やAIIB(アジアインフラ投資銀行)、南及び東シナ海の軍事拠点化など戦略的に動いてきている。日本人は、自分達が中国人よりも優れた民族だと思っている様だが、それは戦略無しの戦術だけ振り回していれば良い時代だけの話だ。長い目で見た場合、間違いなく日本は中国に負けると思う。


by チイ

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