サーバーの中のロボット [コンピューター]
情報革命の後に、「ロボット革命」の時代が訪れると言う人もいます。私は、ロボット革命は、情報革命の中の「AI革命」の中で起こるだろうと思っています。後5年後くらいからロボット革命の時代がはじまり、30年後~300年後は、パソット(persot: personal-robot)の時代に、300年後より先はヒューロ(huro: human-robot)の時代になると言う人もいます。
ロボットの明確な定義自体も難しくて、ロボットにも色々なロボットが存在します。ちょっとものの本に書いてあったものを挙げてみるだけでも、ヒト型ロボット、ペットロボット、ロボットアーム、無人搬送ロボット、惑星探査ロボット、ロボットスーツ、掃除ロボット、蛇ロボット、海洋ロボット、原子炉防災ロボット、魚ロボット、もぐらロボット、対話ロボット、案内ロボット、溶接ロボット、電子部品実装ロボット、地雷探知除去ロボット、救助ロボット、兵器ロボット、etcなどがあります。
上に書いたものは、全て「目に見えるロボット」です。ロボットにはそれ以外にも「目に見えないロボット」として「サーバーの中のロボット」があります。目に見えないと言っても、実態はサーバーの中のハードウエアの中にあるわけですが、それがあちら側の世界のサーバーの中にあって、実際のサーバーの中のどの部分を使っているかがはっきりしないというだけなのですが。
日本人と欧米人のロボットに対する考え方の違いのようなものもあるようです。一般的に日本人はヒト型のロボットに関してはまったくと言っていいほど抵抗感はありませんが、欧米の人はヒト型ロボットに関してはかなり抵抗感があるようです。(人に近づけば近づくほどその感情は強くなるようです。)一方で、日本人は目に見えないロボットに関しては全く無関心であるのに対して、現在欧米ではロボットと言えば、半分くらいはこの目に見えないロボットになります。
目に見えないロボットの代表格は、たとえば金融取引などで使われている「ロボ・トレーダー」や「ロボ・アドバイザー」などがあります。また、ウイルス対策ソフトを制作しているメーカーの「ウイルス・対策ソフト」などもこれに含まれると思いますし、広い意味では「クローラー」などもこれに含まれると思います。最近ではフィンテック(FinTech)の流行にあいまって、欧米では人工知能と言えば、半分くらいはこの裏の世界での競争になっています。
ロボットに関しては、昔から「知能」は身体性を持ったものに宿るという考え方もあるわけで、(ただし、これが完全に正しいと証明されているわけではない。)日本人的な感性から言うと、AGIはヒト型ロボット(目に見えるロボット)から生まれると考えているのでしょう。でも私は、AGIは最初はサーバーの中のロボットから生まれてくるような気がするのです。理由は、ソフトウエアを書くという仕事に集中できることと、自律的なソフトウエアを書く対象がサーバーの中のロボットの方が限られているので、最初のブレークを起こすのにはこちらの方が適しているということです。
日銀は、量的緩和で市場に何百兆円といったお金をばら撒いてしまいました。その理論の支柱であった、クルーグマンも浜田氏もその理論の間違いを認めました。その内の1兆円でもいいから、サーバーの中のロボットの開発のような意味のあることに使っていればと思ってしまいます。日本人にできないのなら、オール海外からスカウトしてきた人材に開発してもらってもいいように思います。AGIが最初にサーバーの中で開発されてしまえば、後は最悪、それを所有する個人や企業に世界中の金融の富を搾取されることになってしまって、世界経済は終わってしまうかもしれません。
by チイ
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