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ティム・クックは日本の家電メーカーにとってのレイモンド・スプルーアンスになってしまうかもしれない [経済]

  歴史は繰り返すというが、このところの日本の産業界、特に電機大手の状況を見ていると、まるで大平洋戦争中の旧日本軍の様相にダブって見えてしまう。経済での戦いを戦争にたとえるのは不謹慎だと言われるかもしれないが、多くの人も同様に感じているのではないか?さしずめ、私には自動車産業の「車」と家電メーカーの「TV」が「戦艦」に見える。そして家電メーカーの「スマホ」(スマートホン)が「戦闘機」(ゼロ戦)に見えてしまう。

 戦後、家電製品の主力だったTVが今、どこの日本の家電メーカーにとっても完全にお荷物になってきてしまっている。また、アップルのおかげで、現在スマートホンの需要が急増し、どこのメーカーもスマホのシェア拡大にしのぎを削っている状態だ。そのスマホにしてもスマホの母艦になる自前のクラウド(大規模データセンター)を日本の家電メーカはどこも持っていない。旧日本軍は、太平洋戦争初期には、世界の大型空母の半数近くを所有していたが、そこに載せるソフトウエアを持っていなかったので戦いに敗れてしまった。今の日本の電機大手はその母艦(ハードウエア)さえ持っていない状態で、これからのクラウド(空母)の時代をどうやって戦っていくつもりなのだろうか?今の日本の産業界の人間は、旧日本軍の知的レベル以下としか思えない。

 先月ジョブズが亡くなって、世界中の人々が彼の死を惜しんでいるが、日本の家電メーカの人達は彼にどういった思いを持っているのだろうか?日本の家電メーカーは、この3年間くらいの間に、ジョブズ(アップル)に完膚無きまでにやられてしまった。よほどのことがないかぎり、もう挽回するのは不可能だろう。そしてそのジョブズの意志を継いだティム・クックに日本の家電メーカは引導を渡されてしまうことになってしまうかもしれない。(丁度、ミッドウェイ海戦で、風疹で入院療養中だったハルゼ―の部下のレイモンド・スプルーアンスの下した「全機発信命令」で日本の主力空母が4隻とも全部沈められてしまったように。)

 後数年したら、AVなんてジャンルはなくなってしまっているだろう。家電というジャンルもクラウドに飲み込まれて全てその端末部品になって、2千10年代にはなくなってしまっていることだろう。年末になるとよく出版される、業界別のカテゴリー分けの売り上げ予想みたいなものは早久意味がなくなってしまうと思う。アップルがあの少ない製品群だけで、あれだけの高収益を上げているのに対して、日本の家電メーカーは、赤字になればなるほど多製品、多品種のモノをつくり続けてどんどん駄目になっていってしまっている。結局は、今までの仕事のやり方しかできないということなのだろうが、それでは旧日本軍同様、ゼロ戦を作り続けて終わってしまう。もっとクラウドの時代に合った、根本的な戦略の見直しが必要だ。

  来年6月くらいまでには、ギリシャは100%デフォルトすると言われている。(ギリシャの国債償還期の今年12月に破綻の可能性大と言われている。)ギリシャがデフォルトすると、その世界経済に与える影響は08年のリーマン・ショック以上になると言われている。一番心配されるのが、大手金融機関の破綻に伴う、銀行の「貸し渋り」で資金が回らなくなってしまうことだ。大手メーカーでも今手元にキャッシュがあまりなかったり、借金の額が大きい会社から順番に潰れていってしまうだろう。欧米、日本の政府共に現在借金漬けで、リーマンショックで投入したような公的資金の注入はもうできない。2012年は世界経済にとって、大変な年になってしまうかもしれない。

by チイ


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