私のチューリング・テスト [音楽]
あなたは下記のキース・ジャレットの曲(Hymn of remembrance)を、もしロボット(アンドロイド)が即興で演奏したとしたら、そのマシンは知能を持っていると認めますか?
この曲は、ジャレットが子供の頃にどこかの教会で聴いたhymn(賛美歌)なのかもしれないし、子供の頃に聴いた多くの賛美歌のエッシェンシャルな部分だけが残って、それを元に即興演奏しているのかもしれない。シンプルで誰が聴いても分かり易いモチーフ(パターン)で、これくらいの質でマシンが即興演奏を出来る様になれば、私としてはそのマシンは知能を持った存在として認めてもいいように思う。
チューリングは、そのマシンが知能を持っているかどうかを判定するのに「チューリング・テスト」というものを考えました。隔離された部屋に、人間とコンピュータがいて、質問者がテキストベースで、人間とコンピュータに質問をして会話を行い、その返答内容で判定者が人間とマシンの区別ができなかったら、そのマシンはチューリング・テストに合格したことになります。(つまり、そのマシンは知能を有していると判断される。)
上に書いた様なことは、もうDeep Learningの手法を使えば可能かもしれません。マシンがそのマシンの個性(偏り)に応じて、それまでにそのマシンが聴いてきた曲の種類に応じて、エッシェンシャルなパターンを抽出して、それを元に、即興で音楽理論に基づいて和声付けを行って演奏するアンドロイドは、もうすぐ完成するかもしれません。
そういったマシンがいつ出現したとしても困らない様に、各人がそれぞれの「チューリング・テスト」の基準を持っていることは、これからの時代必要になってくるかもしれません。
by チイ
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