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日本は既に第3の敗戦を迎えているのかもしれない [経済]

 池田信夫さんのブログでも言っていたことだが、今現在の日本の政府債務の対GDP比は233%で、先の戦争に日本が負けた時の204%を既に越していて、平時の記録としては世界最高であるらしい。戦時中までを含めると第2次世界大戦のイギリスの250%が最高らしいが、このまま行けば、この記録も後数年で日本が更新してしまうだろう。

 安倍総理が今回の安全保障法案を改正して、有事の際にアメリカと共に日本が中国や北朝鮮と闘えるように準備をしていても、現在戦争してなくても、財政は戦時体制にあるというか、既にそれを超えてしまっている。1回戦争が起こると通常GDPに相当する額が吹っ飛ぶので、今日本は戦争したくても戦争ができない財政状態にあるわけだ。

 日本は既に第3の敗戦を迎えているのではないか?それは戦争による敗戦ではなくて、経済(産業)による敗戦だ。結局の所、そのお金は何に使われているかというと、大企業の優遇策であったり、ゼネコンの公共事業対策であったり、金融緩和による株価の吊り上げなどの用途に使われているからだ。

 多くの人は現在日本の大企業の収益は改善されてきていて、株価も上がってきているので敗戦を迎えているという実感はほとんどないかもしれないが、株価は政府が介入する官制相場によって操られているし、実質成長率は平均で民主党時代の1.9%から自民党政権になってから0.8%以下と更に悪くなっている。

 今の日本の産業界が歩んでいる道は、先の大戦の軍部が歩んだ道と驚くほど似ている。モノ→情報への転換に失敗したという点や、既に終わってしまった産業(技術)の極みモノ(応用)を延々とやり続けて、次の新しい技術に乗り遅れるという点で、軍事が民生に変わっただけで非常に酷似している。

 既にミッドウェー海戦は終わっている。それに相当するのが日本の電機産業の没落だ。レイテ沖海戦やマリアナ沖海戦に相当するのが、多分これから起こるであろう自動車産業や重電機器産業の没落になるのだろう。この時点ではじめて多くの人が第3の敗戦を自覚すことになると思う。日本の大企業のほとんどは、20世紀の「産業革命」を極める類の仕事をいまだに延々とやっているし、政府もその方面にほとんどの成長戦略の資金を投入している。本命の21世紀の「情報革命」の方にはまだ本気で軸足を移せていないというのが現状だろう。

 とどめはAGIになるのではないか?これが完成された時点で、全ての産業が劇的に変化してそれに支配されることになると思う。その時はもう、各国間の戦いではなくなって、機械(コンピュータ)との戦いの時代に突入していってしまうように思う。

by チイ


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