SSブログ

2012年景気予想 [経済]

 2012年はどんな年になるのだろうか?私は、経済そのものにそんなに興味があるわけではないし、幅広く有識者の言っていることを自分なりに総合判断しているわけでもないが、最近は榊原英資氏の経済予測だけは読むようにしている。それによると2012年は2011年の「世界同時不況」からいよいよ「世界同時恐慌」の時代へと突入していってしまいそうな感じだ。2012年はアメリカやフランスなどで大統領選挙などがあり、リーダーが変わる年でもあるが、今だれがリーダーになったとしても、米の「バランスシート不況」と欧州の「ソブリンリスク」は構造的なものなので短期間では変えようがないそうだ。今、世界同時恐慌へのリスクは下記の3つがあるようだ。

  1. 米のバランスシート不況が2番底を付ける可能性
  2. 欧州のソブリンリスクでユーロが崩壊してしまう可能性
  3. 中国とインドのバブルとインフレがハードランディングしてしまう可能性

 上のどれかひとつでもトリガーを引いてしまえば、世界同時恐慌に突入していってしまう可能性は高い。当然、複合的にトリガーをひいてしまう可能性もある。

 日本にとって一番深刻な問題は、円高の問題だろう。円高(といういよりも、ドル安、ユーロ安と言った方がいいのかもしれないが)は上記の1.と2.が構造的な問題で、ここ数年で解決するような問題ではないため、現状手の施しようがないといったところだ。1ドル60円台くらいまでいっきにいってしまうのかもしれない。円高を逆手にとって、「攻めの円高戦略」を真剣に考える時に来ているとのこと。

 氏によると、今アメリカの金融帝国が崩壊して、世界経済のヘゲモニーがアメリカから、中国、インドといったリ・オリエントへの移行期なのだそうだ。(丁度、第2次世界大戦後、世界の覇権がヨーロッパからアメリカへ移ったよう。)そして、ヘゲモニーが移行する時、世界同時恐慌が起こるというのは、歴史の必然でもあるようだ。そういう意味でも、2012年はその年になってしまう可能性は非常に高い。

 私としては、およそ100年間続いた「モノ中心の経済」の終焉として、やはり世界同時恐慌が起きてしまうのだろうなと思っている。100年続いた、モノ中心の経済で、今主要先進国はどの国も膨大な財政赤字にあえいでいるし、またコンピュータを使った為替取引では1日で約350兆円(1日の貿易取引額の40倍以上)ものお金が世界を駆け巡っている。どちらもとても正常な状態とは思えない。このままごまかしてずるずるやっているよりは、どこかの時点で世界同時恐慌になって、早い段階で全てを一度リセットし直した方がよいのかもしれない。(大企業や銀行が倒産し、10年間くらい失業者があふれて大変な時期になってしまうと思うが。)

 21世紀は、「情報」が中心となって経済が動いていくのは間違いない。そして、その社会の理想形は3つの所有からの解放だと思っている。①財の所有からの解放、②モノの所有からの解放、③人の所有からの解放。もちろん、これらのものを個人や企業が全く所有しなくなるという意味ではなく、情報を中心に据えることで、それらの所有を必然的に少なくするような社会の実現は可能だと考える。要は、地球環境を破壊しないで、社会の貧富格差をなくして、人が繋がることでその人に合った働きがいのある社会を実現すればいいのだ。そのために民主主義もそれを実現するための「新しい民主主義」へと変わっていけば良い。

by チイ


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。