NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」の上映が始まります [TV]
11/29(日)からNHKのスペシャルドラマとして司馬遼太郎原作の「坂の上の雲」の上映がはじまります。3部作に分けて2011年までの3年間、毎年年末に放映されるそうです。(なんだか、1年経ってしまうと、前のストーリー忘れてしまいそう。)
(坂の上の雲の公式サイト)
http://www9.nhk.or.jp/sakanoue/
「坂の上の雲」全8冊を文庫で購入しました。私は元々小説とかはあまり読まない人なのですが、3年間なら年に2~3冊のペースで読めるのであまり時間も無駄にならないかな?と思って買いました。田舎の大先輩でもあるので。堺屋太一の書籍によると勝負の年は2011年らしいので、「坂の上の雲」の上映が終わった段階で日本の運命も決している-ということになるのでしょうか?
「坂の上の雲」全8巻-文春文庫
この1月に田舎の「坂の上の雲ミュージアム」を見て、直観的に思った疑問-何故、今この時期に「坂の上の雲」を上映する意味ってなんなんだろうと?その時はうまく言えませんでしたが、今はなんとなく言葉で表現できます。つまりこういうことです。
私は今この時期に「坂の上の雲」を上映することは完全に的外れだと思っています。多分、司馬遼太郎が今生きていたらそれを望んでいなかったように思います。「坂の上の雲」は完全に「成長型」人間の立身出世の物語です。ですが、今本当に日本に必要なのは、「発展型」人間の偉人の物語だと思うのです。しかし悲しいかな、日本には「発展型」人間の偉人の物語が無い。(あったとしても、それが社会的に影響をあたえるようなものではない。逆に、欧米では偉人と言えば、それは全て「発展型」の人間です。「成長型」はいないといってもよい。)
考えてみると、日本では昔から景気が悪くなったり、社会に元気がなくなってくると「成長型」人間の立身出世の物語をやります。「太閤記」がいい例でしょう。皆を元気にするという意味では確かにそれなりの意味はあると思いますが、今の日本の成熟社会にさしかかった段階でのパラダイムシフトにはあまりそぐわないような気がします。そろそろこのワンパターンから抜け出してもいいような気がします。
なので、前にも書きましたが、私は「坂の上の雲」を反面教師として見て、読むつもりでいます。確かに日本海海戦でロシアのバルチック艦隊との戦闘場面など高揚する場面とかもありますけど。皆さんもそれぞれの考えを持って、「坂の上の雲」を楽しんでください。
by チイ
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